女の子の習い事で人気のバレエ。
小さいお嬢様をバレエ教室に習わせているという親御さんも多くいます。しかし、実際に自分の子がバレエのセンスがあるのかどうか、ふと疑問に思うことはありませんか?
プロになれまでとは言わなくても、舞台上で華やかに踊る姿を見てみたいものだと思います。これはバレエだけに限ったことではありませんが、もちろん外見的な素質で向き不向きがあることは避けられません。ですが、本人の努力次第で伸びる子と、そうでない子が存在するのは確かです。
ここでは、バレエのセンスがある子はどのような子なのか、素質を見抜くポイントについてお話しします。
バレエの素質は体型だけではない
バレエの外見的な素質は、その子の体型や骨格です。素質を見極めるためには、太っていないことや手足が長いこと、股関節が開いていることが重要なポイントとなります。
しかし、重要なのは外見的なものだけではありません。
日本人はこれまでバレエに不利と言われてきましたが、最近では欧米化が進み、身長が高く手足が長い子供たちもたくさん見受けられます。筋肉の付き方やO脚、股関節の柔らかさについては、トレーニング次第である程度矯正することができるので、見た目だけでバレエを諦めてしまうのは勿体ないと言えます。
また、小さい頃からバレエのレッスンをすることで、リズム感や運動神経も養われます。いくら元から容姿端麗であっても、日々のレッスンをサボり努力をしない子は成長をしません。
つまり、背が低いなどの容姿が問題で不利になることはあっても、「容姿が完璧だから素質がある」ということにはならないということです。
伸びる子の特徴とは?
バレエが自然と上達する子には、ある共通点があります。
それは、バレエが本当に好きな子と、もっと上手くなりたい!と努力する子です。
体型や運動神経が恵まれている子は、努力をしなくてもバレエが上手くなりやすいとは言えますが、バレエをただ”やらされている”と思っている子供は、美しいバレエとはならないからです。バレエでは、ジャンプや回転などのテクニックが必要とされますが、同時に必要なのは「表現力」です。
バレエの本質をしっかり理解している子であれば、心のこもった華のある踊りができることでしょう。テクニックはもちろん大事ですが、心を持って踊ることがバレエの真髄だと言えるからです。
また、あいにく体型に自信がなかったとしても、人一倍努力できる子はそれ自体が才能と言えます。
「親の意思で厳しく習わせている」「好きじゃないのに何となく習っている」
こういったパターンは典型的な例です。
子供たちが自ら努力したいと頑張る気持ちが、何より大切だと言えるでしょう。
センスを磨く練習方法とは?
バレエを上達するためには、筋肉トレーニングやストレッチが大切です。
しかし、それだけではセンスを磨くことには繋がらないかもしれません。
テクニックを習得することは大前提ですが、よりバレエを上達するためには、「自分で考えること」が重要です。バレエのレッスンや発表会が終わった後、微妙な変化や違いに気付く子は、立派なバレリーナになる素質があると言えます。
また、今の演技に対して課題を見つけられることです。
「このジャンプが駄目だった」⇒「なぜ失敗したのか」⇒「膝を曲げるのが浅かったから」
というように、自分で原因を見つけられることも才能です。より良い演技をするためには、課題を見つけて挑戦していくことが必要となります。
親御さんができることは、失敗したからといって諦めてしまうのではなく、向上心を持てるようにサポートしてあげることです。
褒めることも大切ですが、
・どこに満足できなかったか
・どういう風に改善したら上手くなるか
ということを子供に考えさせてあげましょう。
プロになる!という意志を持つこと
生まれつきスタイルが良く柔軟性に優れている人は、そうでない人よりもバレエが向いていないと思われがちです。
もちろん関節の柔軟性に優れている人や、手足が長い人は、バレリーナにとって有利な条件ではあります。そのため、海外のバレリーナが有利となるのは避けられません。日本では海外に比べてプロのバレリーナになることはとても難しく、海外では国がバレエにお金を出していることもあるほどです。
一方日本では、いわば月謝を払えば誰でも習える環境です。
しかし、本物のバレリーナになる人は、ただ習えば大丈夫というのではなく、人の何倍も努力をし「絶対にプロになる」という意志を持っています。先生に言われたことだけをするのではなく、どんな環境の中でも、自分で考え行動する子だけがバレリーナに向いていると言えるのではないでしょうか?
まとめ
バレエのセンスがある子の共通点は、自分で課題を見つけられることや、向上心があることが挙げられます。生まれつきの体型で諦めてしまわずに、努力次第でどれだけ上達できるのか挑戦してみることが大切です。
また、小さいお子様にはとにかく楽しくバレエをさせてあげることも重要です。難しいことを説明したり、できないからといってきつく怒ったりすると、バレエ自体が嫌いになってしまうかもしれません。
7歳~10歳くらいになってから、自分で考える力が付くように先生や大人がサポートしてあげましょう。