バレエを続けていく上で誰もが悩むつま先の痛み。
「つま先が綺麗に見えない」
「痛みを感じる」
など、「つま先立ち」の悩みは多くあります。今回はどうすれば綺麗につま先立ちができるようになるのか、痛みを感じる原因などをご紹介します。
トウシューズを履いたばかりの方はぜひ、参考にして見て下さい。
憧れのトウシューズとは?
バレエではレッスンの時に履いているバレエシューズと「トウシューズ」という靴があります。バレエシューズはバレエを踊る人なら誰でも履くもので、足の感覚を掴みやすくするために布やゴムなど柔らかい素材で作られています。
そしてレッスンを重ねていき、技術や年齢が伴ってきた頃に指導者の方から「トウシューズ」を履くことを認めてもらえます。
トウシューズとはつま先の部分でバランスが取れるように固く、楕円形の形になっているシューズのことです。バレエを始めてから最初の目標について、トウシューズを履くことにしている方も多いのではないでしょうか。
バレエでは足が床についている時は常につま先で立っていなければいけません。その立ち方をするためにトウシューズは作られています。
「やっと憧れのトウシューズを履けることになったものの、綺麗につま先が伸びない…」
という悩みが、多く聞こえてきます。
バレエシューズを履いている時だとつま先は伸びていたのに、という悩みを抱えている方は趾(あしゆび)の使い方を確認してみて下さい。
綺麗なつま先になるためには?
つま先で立つためには、足指に力を入れて丸めるようにすれば立てると思います。ですがこれだと脹脛の筋肉を使用して立っているに過ぎず、バレエの美しい立ち姿にはなりません。
ではどこの筋肉を使用し、足指はどうすれば良いのでしょうか。
足底筋を鍛える!
足関節の底屈を行い、足首を屈曲・伸展させるための下腿三頭筋を支えてくれる筋肉を足底筋(そくていきん)と言います。バレエを踊るためには足裏を鍛えなければ綺麗な踊りができません。足底筋を鍛えるトレーニングにはゴムバンドや小さなゴムボールなどを使用すればご自宅でも出来るので、利用してみて下さい。レッスンだけでなく、自宅でどれだけトレーニングをするかで筋肉の付き方は変わってきます。根気強く鍛えていくことが大切です。
足指は曲げない!
足の5本指を細く集めた状態で、真っ直ぐに伸ばす形が正しいつま先立ちです。つま先を伸ばすときは足指の関節を伸ばしたまま、足の甲も伸ばしているように立ちましょう。バレエの立ち姿は常に足の指先まで伸びている形です。足底筋を鍛えていると足指も自然と鍛えられていきますので、同じくご自宅でのトレーニングや足のストレッチを欠かさないようにしましょう。
つま先は痛くならない?
全体重を支える足の力を足首から足指に集中させることから、どうしてもつま先は痛みを感じてしまいます。バレエを長く続けている方やプロのバレリーナの方々の足はマメがあったり皮膚が固くなっていたりするものです。
バレエの美しい踊りを表現するためにはトウシューズは必須。トウシューズを履き始めたばかりの方はまだ慣れずに、シューズの中で指同士がこすれてマメやタコ・魚の目などに苦しめられている方も多くいるのではないでしょうか。
少しでも痛みをなくすためには自分の足に合ったトウシューズを選ぶことが大切です。なるべく履き心地を試し、フィット感やサイズをしっかり選択しましょう。痛みの原因を予防するためにはトウパッドを使用し、テーピングをして足の皮膚を守るようにしてみてはいかがでしょう。
レッスン中に治療しやすいようにタイツを足裏に穴があいたコンバーチブルタイプのものに変えてみることもお勧めです。
またどうしても痛みが強い場合は爪下血腫や外反母趾の可能性もあります。病院での受診が必要な場合もあります。適切な処置を受ければ治るものなので、早めに対処するようにしましょう。
まとめ
バレエの美しさを表現するためには地道にトレーニングを重ね、痛みを乗り越えてくる必要があることがわかりました。
だからこそ観客はバレエの美しさに感動し、何度も観たいと思わせてくれるのでしょう。バレエは実際に経験してみないとわかりませんが、想像以上に激しい動きをしています。
芸術とスポーツの間にあるバレエは、並々ならぬ努力が背景にあるということを踏まえて観てみるとより楽しめるのではないでしょうか。
苦しみばかりではなく、もちろんバレエを踊ることは楽しさも感じます。1つ1つの動きが成功していく度、レッスンの成果が発揮できた時、続けていけばいくほどバレエの世界にのめり込んでいきます。バレエは観にいくことも、実際に踊ることも楽しさを感じるものです。
趣味として、運動不足解消のためなど大人の習い事としても人気を博し、お子さんの習い事としても長年人気は絶えません。この機会にバレエの世界に入ってみてはいかがでしょう。