似てるけど別物!クラシックバレエとモダンバレエの違いとは

バレエと一言にいっても、実は踊り方やスタイルによって「クラシックバレエ」や「モダンバレエ」のように名前が変わります。ただ、名前が変わっても基本の姿勢や踊りを通して表現するという点は共通しています。

「じゃあ一体何が違うの?」と疑問に思いますよね。

そこで今回は、クラシックバレエとモダンバレエの違いについてご紹介!それぞれの特徴や歴史、演目などを解説していきます。

両者の違いをきちんと把握し、踊り分けをしましょう!

クラシックバレエとモダンバレエは似て非なるもの!

クラシックバレエもモダンバレエも、体の動きを通じて観衆に訴えかけるという点は同じです。

では、どう違うのか。

簡単に説明するとクラシックバレエは「古典的なバレエ」で、モダンバレエは「現代的なバレエ」です。前者は昔ながらの形式を重んじていますが、後者は型にはまらない自由なスタイルを貫いています。こうやってみてみると大きく違っていますよね。

それでは、下記で両者のより詳しい違いについてご紹介します。

クラシックバレエについて

19世紀後半のロシアで発祥した「クラシックバレエ」。

この踊りでは“美しさ”を重視し、どうすれば美しい動きができるのかを考えて改良が続けられてきました。いってしまえば、美しさだけを究極まで追求した踊りが「クラッシックバレエ」なのです。

また、衣装や表現方法に制限があるのも大きな特徴です。クラシックバレエでは動きを美しく魅せるために高い跳躍や大きな動きを大切にしています。

そして、細部に至るまで忠実に振付をこなすことが必要とされます。振付は昔から現代まで変わることなく、同じように踊り続けられているそうです。

さらに、古典的な物語が作品に用いられることもクラシックバレエの特徴。後ほど詳しくご紹介しますが、かの有名な「白鳥の湖」もクラシックバレエの代表的な演目です。

<クラッシックバレエの特徴>

・振付が決まっている

・チュチュとトゥシューズは必ず着用

・美しさ重視の踊り

前途した通り、クラシックバレエは“いかに美しく動けるか”が肝となります。そのため、決められた振付をきちんとこなすことが重要です。ここがモダンバレエとの大きな違い。

また、モダンバレエに比べると制限はあるものの、振付がきっちり決まっているため、技術を磨くことでより分かりやすい表現をできるようになります。

それだけでなく、クラシックバレエはいかに華やかでドラマチックに舞えるかを求められています。そのため、踊りを引き立てるトゥシューズやチュチュなどのアイテムを着用することが必須です。

<クラッシックバレエの歴史>

クラシックバレエが誕生したは19世紀後半のロシア。マリウス・プティバという人物が、このスタイルを確立したと言われています。

彼はチャイコフスキー作曲の「眠りの森の美女」「白鳥の湖」などをテーマに、数々の作品を作り上げました。そして、この曲で使われた踊りが現在のバレエにおける基本的な動きになっているそうです。

その後、バレリーナの足を美しく見せるためのアイテムとして「チュチュ」が作り出され、今や欠かせない存在となっています。

<クラッシックバレエの演目>

クラシックバレエの代表的な演目としては、以下のものが挙げられます。

・白鳥の湖

・眠れる森の美女

・くるみ割り人形

これらは“三大バレエ”とも呼ばれており、いずれもチャイコフスキーが18世紀に作曲したものです。中でも「白鳥の湖」は有名な作品ですので、きっと誰しもが一度は耳にしたことがあると思います。

モダンバレエについて

20世紀初頭のロシアで誕生した「モダンバレエ」。これは、踊りに制限のあるクラシックバレエに対する反抗心から作り出された踊りです。

そのため、モダンバレエでは今まであったルールを取っ払い、型破りなステップや音楽を取り入れています。曲も振付も自由で、表現方法は無限大。その反面、きちんと理解を深めなければ、踊りで観衆に感動を伝えることが難しくなるという問題もあります。

とはいえ、今までにはない現代的かつ独創的な世界は、見る者をあっという間に虜にしていきます。

また、モダンバレエの題材となるものは物語性のある作品だけではありません。ときには抽象的なものをテーマにすることもあります。

<モダンバレエの特徴>

・シューズではなく裸足で踊る

・衣装がチュチュだけではない

・表現方法が自由

前途した通り、モダンバレエは個性を重んじる踊りです。そのため、表現方法は振付師によって変わってきます。踊りの幅が広いことも、モダンバレエの大きな特徴です。

また、モダンバレエではチュチュの着用が必須ではありません。基本的には着用しない方が多く、踊りの邪魔をしないようにシンプルな衣装で踊られることが多いです。

それだけでなく、モダンバレエはトゥシューズやバレエシューズを履かず、裸足で踊ります。バレエの概念を覆すこのスタイルは、これこそモダンバレエとも言える特徴です。

<モダンバレエの歴史>

モダンバレエを生み出したのは、ミハイル・フォーキンという人物。

彼は古典的な世界を重んじるクラシックバレエに不満を抱いていました。その不満をぶつけるかのように、今までにはないステップや民族の踊りをバレエに取り入れ、モダンバレエを誕生させたのです。

その後、1909年にパリで旗揚げしたバレエ・リュスのモダンバレエが注目を集めます。ここから同バレエ団出身のG.バランシンとS.リファールらが流れを受継ぎ、現在に至ります。

<モダンバレエの演目>

モダンバレエの代表的な演目としては、以下のものが挙げられます。

・牧神の午後

・春の祭典

いずれもロシアのダンサーであるヴァーツラフ・ニジンスキー氏が振付を担当しています。振付には従来のバレエからは考えられない独創的なステップを取り入れ、新しい風を吹き込んでいます。

クラシックバレエとモダンバレエの違いを理解して踊ろう!

一見同じように見える「クラシックバレエ」と「モダンバレエ」ですが、実は様々な違いが存在しています。そのため、それぞれの歴史や特徴などを把握し、違いを理解した上で踊ることが大切です。

また、クラシックバレエとモダンバレエには違った良さがありますので、自分に合っているのはどちらなのか考えみると良いでしょう。

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